iFree 新興国株式インデックスはその名の通り新興国株式を投資対象とするインデックスファンドです。
非常に低いコストが魅力のiFreeインデックスシリーズに2016年9月より追加されました。
iFree 新興国株式インデックスの詳細
ベンチマーク | FTSE RAFI エマージング インデックス |
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購入手数料 | 無料 |
設定日 | 2016年9月8日 |
信託報酬 | 年0.34%(税別) |
純資産総額 | 10.18億円 |
決算日 | 年1回(7/5) |
信託財産留保額 | なし |
償還日 | 無期限 |
為替ヘッジ | なし |
投資形態 | ファミリーファンド形式 |
運用会社 | 大和証券投資信託 |
iFree 新興国株式インデックスの特徴
iFree 新興国株式インデックスは、FTSE RAFI エマージング インデックスをベンチマークとしており、一般的な新興国インデックスのベンチマークであるMSCIエマージング・マーケット・インデックスとは少々異なります。
具体的に解説するとやや難解になりますので、わかりやすくお伝えしますと少しアクティブ要素のあるインデックス指数となります。
現在(2017.2.28時点)のところ、新興国株式340銘柄、新興国ETF1銘柄、新興国リート3銘柄に投資を行っております。
MSCIエマージング・マーケット・インデックスが中国・韓国への比率が多いのに対し、FTSE RAFI エマージング インデックスはブラジルの銘柄に多く投資していて韓国には投資を行っていません。
信託報酬が年0.34%(税別)と新興国インデックスファンドとみなせば最安コストとなります。
ただ特徴的な指数なために取引が多くなりますので、実質コストが高くなる可能性は否めません。
組入国や組入業種など
組入上位銘柄
銘柄 | 地域・国 | 比率 |
---|---|---|
インベスコFTSE RAFI新興国市場ETF | アメリカ | 4.75% |
中国建設銀行 | 中国 | 4.00% |
台湾セミコンダクター・マニュファクチャリング・カンパニー | 台湾 | 3.86% |
中国移動通信 | 中国 | 3.51% |
ガスプロム | ロシア | 1.97% |
中国工商銀行 | 中国 | 1.47% |
ルクオイル | ロシア | 1.29% |
中国工商銀行 | 中国 | 1.24% |
イタウ・ウニバンコ・ホールディング | ブラジル | 1.21% |
中国石油化工(シノペック) | 中国 | 1.10% |
指数との連動性を図るためか、米国に上場している新興国株ETFが組み込まれています。
中国四大商業銀行の1つである「中国建設銀行」や、世界最大の天然ガス企業「ガスプロム」が上位となっています。
運用成績は?
期間 | ファンド | ベンチマーク |
---|---|---|
1カ月 | +7.4% | +7.5% |
3か月 | +4.4% | +4.4% |
6か月 | -1.9% | -1.8% |
1年 | -11.0% | -10.2% |
年初来 | +7.4% | +7.5% |
設定来 | +32.5% | +35.3% |
※2019年1月31日基準
年 | ファンド | ベンチマーク |
---|---|---|
2016年 | 15.7% | 14.6% |
以前まではややパフォーマンスが劣っていましたが、ここ半年は比較的安定した運用が行えています。
上記のリターンは運用管理費を控除した値となっていますので、新興国の取引コストが高くついている場合、ベンチマークとの乖離が発生することになります。
純資産総額は順調に伸びており、最初は1億円に満たない資産でスタートしましたが、現在は10億円にまで達しております。
分配金は?
2017年7月に初めて決算を向かえましたが、分配金は出されませんでした。
実質コストは?
決算時に出された運用報告書によると、実質コストは年1.10%とかなり高くついております。
取引コストがかさむ新興国を投資対象としているとはいえ、競合するファンドと比べて高めになっていることは残念です。
ただ実質アクティブ要素のあるファンドですので、今後のパフォーマンスと照らしあう必要はあります。
個人投資家の評判は?
iFree新興国株式は投資対象が特殊なインデックス故、スマートベータ型のアクティブファンドでは?という意見もときおり見かける。
もしアクティブだというならMSCIやFTSEのエマージング指数よりは成績いいことになるねえ(赤)。
なおiTrust新興国株式(青)・・・ pic.twitter.com/J7LcEutzbC
— はるかさん@つみたてNISA次郎 (@asakaze2425) 2018年10月1日
ifree新興国株式インデックスの方がいいかな。手数料安い上に、中国の金融に偏ってる。東南アジアの成長の恩恵を被ることができそう。 pic.twitter.com/8hjxatJQqO
— ぬりぽん (@nurikabe2017) 2017年10月8日
iFree 新興国株式インデックスの評価
企業の財務データをもとに算出するインデックスをベンチマークとしているだけにややアクティブよりのファンドと言えるでしょう。
単純な比較はできませんが、他の新興国ファンドよりも信託報酬が低い点は評価できます。
純粋なインデックス投資を行いたい方はMSCIエマージング・マーケット・インデックスをベンチマークとする他の新興国インデックスファンドを選択した方がいいでしょう。
今後の運用成績を見極める必要がありますが、アクティブ要素の強いファンドがお好みの方にはポートフォリオの一部に当ファンドを加えることもありかもしれませんね。