さわかみ投信は1999年に設立された、国内初の直販型投信会社です。
「さわかみファンド」というアクティブファンドを運用・販売しております。
さわかみ投信とは?
国内初の直販型投信会社
さわかみ投信は古くからある独立系の直販型投信会社で、今や3,000億円近くの純資産を誇っています。
独立系の投信会社は、ほかにひふみ投信やセゾン投信などがありますね。
1999年に開始された老舗投信会社ですので、知名度は高いです。
おそらく投資信託で運用を行っている方なら、一度は聞いたことがある名前の会社だと思います。
バリュー株に長期投資を行っている
長期投資を基本としており、「バイ&ホールド型」と呼ばれる投資戦略をとっています。
割安と思われる銘柄に投資を行って、その銘柄が割安でなくなるまで保有し続ける投資方針のことです。
さわかみ投信が、保有銘柄の適正水準だと思われる価格で売却していき、リターンを積み上げていくということですね。
現在のところ、ポートフォリオは国内株のみで構成されておりますが、投資対象は海外も含めて対象としていますので、今後海外の株式にも投資を行う可能性があります。
・将来を担う会社を応援する
・不況時も下支えする
・長期投資で社会を潤す
さわかみファンドの理念に共鳴して始めた月1万円の積立は途中リーマンショックや東日本大震災もありましたが早いもので10年10か月、
さわかみファンドの感謝会に招かれ感謝しています。末長いお付き合いとなりそうです。 pic.twitter.com/qFCdpkggiR— やまだ/スマホで日経225投資家 (@yamada_to_225) 2019年6月29日
さわかみ投信の長期投資セミナーに参加して、
新しい分野に触れられて有意義な時間を過ごせました😌投資=金儲け=汚い
のようなイメージがあり、
拒絶反応出そうなくらい苦手やったんですが…これからの資産形成の選択肢のひとつとしていいかな〜と思えました♪
— むっちゃん 4歳&3か月◡̈*♡ (@Jan__mgmg) 2018年10月28日
証券会社では販売していない
さわかみ投信は直販型の投信会社ですので、他の証券会社では販売されておらず、自社のみの販売となっています。
そのため、さわかみ投信で口座開設を行う必要があり、直接ファンドの購入・売却をさわかみ投信内で行います。
昔は一部の証券会社で取扱いがありましたが、現在は取り扱っておらず購入することはできません。
以来直販のみの取扱となっていますので、自社販売しかしないという強いこだわりを感じることができますね。
なるほど。株は、自分の好きな製品やサービスを提供している会社を、応援するつもりで購入すれば良いのではないでしょうか。累投を使えば、月々小額(1万円から)投資ができますね。投資信託も直接販売系のさわかみ投信とか鎌倉投信とかが、私の好みです。
— Masatsugu Kamimura (@agesan57) January 2, 2020
iDeCo(個人型確定拠出年金)も取扱いあり
さわかみ投信ですが、現在注目されはじめているiDeCo(個人型確定拠出年金)も取り扱っております。
iDeCoは若い人なら20~30年と長年運用するものですので、アクティブファンドである「さわかみファンド」で運用を行っていくのは、あまりおすすめできません。
一応、「DCダイワ物価連動国債ファンド」と「スルガ銀行定期預金」のラインナップがありますが、どちらも収益性が高い商品ではありませんので魅力的ではありません。
iDeCoを行うなら選択肢が多い、ラインアップが充実している他の証券会社ではじめた方が良いでしょう。
さわかみ投信のiDeCoの運用商品のラインナップがたった3本である理由。引用:さわかみ投信より。
確かに、ベテランを意識し過ぎるラインナップだと初心者が選べないなどの弊害はありそうですね。
でも、せめてですが「ひふみ年金」辺りが欲しかった。 pic.twitter.com/eZXMGbQf9I— takachan🐣寝る子の資産は良く育つ (@takachan_egg) 2016年10月6日

さわかみファンドの評価
次にさわかみファンドの詳細を見てみてみましょう。
ベンチマーク | なし |
---|---|
購入手数料 | 無料(ノーロード) |
スポット購入単位 | 1万円以上1円単位 |
積立単位 | 1万円以上1円単位 |
設定日 | 1999年8月24日 |
信託報酬 | 年1.00%(税別) |
決算日 | 年1回(8/23)※分配金実績なし |
純資産総額 | 3,332億円 |
信託財産留保額 | なし |
償還日 | 無期限 |
資産構成 | 株式 (うち国内)…88.32% 株式 (うち国内)…0.08% コール・ローン、その他 (負債控除後)…11.59% |
運用会社 | さわかみ投信株式会社 |
購入手数料は無料となっており、信託報酬も年1%とアクティブファンドとしては安いことが評価できます。
購入・積立は、共に1万円から可能です。
証券会社では100円から積立できるので、少額で積立を行いたい方はさわかみファンドは不向きかもしれません。
国別株式組入比率
市場 | 比率 |
---|---|
日本 | 88.32% |
米国 | 0.08% |
市場別組入比率
市場 | 銘柄数 | 比率 |
---|---|---|
東証1部 | 88 | 87.9% |
東証2部 | 1 | 1.1% |
JASDAQ(ジャスダック) | 3 | 0.6% |
その他 | 3 | 0.3% |
外国市場 | 1 | 0% |
上記を見ると、ほぼ東証一部の銘柄に投資を行っていることがわかります。
組入業種
銘柄 | 比率 |
---|---|
化学 | 14.2% |
電気機器 | 13.9% |
機械 | 13.6% |
精密機器 | 7.2% |
輸送用機器 | 6.5% |
ガラス・土石製品 | 5.2% |
食料品 | 4.5% |
ゴム製品 | 4.5% |
鉱業 | 2.7% |
小売業 | 2.4% |
医薬品 | 2.2% |
鉄鋼 | 1.9% |
卸売業 | 1.8% |
繊維製品 | 1.4% |
パルプ・紙 | 1.2% |
非鉄金属 | 0.9% |
海運業 | 0.9% |
陸運業 | 0.6% |
サービス業 | 0.5% |
その他製品 | 0.5% |
組入上位銘柄
銘柄 | 比率 |
---|---|
日本電産 | 5.27% |
ブリヂストン | 4.35% |
花王 | 3.88% |
TOTO | 3.52% |
ダイキン工業 | 3.22% |
信越化学工業 | 2.94% |
国際石油開発帝石 | 2.94% |
浜松ホトニクス | 2.82% |
テルモ | 2.60% |
トヨタ自動車 | 2.57% |
デンソー | 2.17% |
旭化成 | 1.89% |
日本特殊陶業 | 1.85% |
セブン&アイ・ホールディングス | 1.64% |
パナソニック | 1.60% |
三浦工業 | 1.58% |
東レ | 1.51% |
住友化学 | 1.45% |
三菱電機 | 1.31% |
ホンダ | 1.26% |
長期投資を基本としていますので、リスクの少ない大型株を中心とした銘柄が投資対象となっています。
ただその分、大きなリターンを得ることが難しい構成とも言えます。
また幅広い銘柄に投資しているわけではないので、上位銘柄の値動きによる影響が大きくなっています。
運用成績は?
期間 | ファンド | TOPIX(配当込み) |
---|---|---|
3カ月 | +7.24% | +9.3% |
6カ月 | +22.28% | +21.5% |
1年 | +44.29% | +42.1% |
3年(年率) |
+6.13% |
+6.9% |
5年(年率) |
+10.08% |
+10.2% |
10年(年率) |
+9.35% |
+10.8% |
設定来 | +210.45% | – |
※2021年3月末時点
年 | ファンド | TOPIX(配当込み) |
---|---|---|
2020年 | +11.06% | +7.4% |
2019年 | +14.75% | +18.1% |
2018年 | -17.23% | -16% |
2017年 | +25.05% | +22.2% |
2016年 | +1.34% | +0.3% |
2015年 | +6.91% | +12.1% |
2014年 | +12.11% | +10.3% |
2013年 | +55.76% | +54.4% |
ベンチマークとすべきであるTOPIX(配当込み)の成績と比較すると、ややパフォーマンスが劣っていることが見て取れます。
直近の成績で見れば勝っていますが、アクティブファンドとしては物足りない水準といえます。
分配金はなし
今まで一度も分配金を出しておりませんので、効率の良い運用が続けられています。
分配金を出してしまうと、税金が発生して運用効率が落ちてしまいますので、分配金なしであることは評価できます。
さわかみ投信見たけど
分散投信は素晴らしい
信託報酬1%
分配金は永年ゼロ
つまり安く買ったら必ず売りを入れることが大事だという事です長期投資は大事ですが
必ず売りを入れなきゃならないという
この投信の本質が見えております— Y=aX (@LTEcmc) 2017年11月27日
実質コスト
年 | 実質コスト |
---|---|
2019年 (2018/8/24~2019/8/23) |
1.08% |
2018年 (2017/8/24~2018/8/23) |
1.08% |
2017年 (2016/8/24~2017/8/23) |
1.00% |
2019年8月決算にて判明した実質コストは、設定されている信託報酬と同率のコストでした。
アクティブファンドは「さわかみ投信」のみ保有してますが(資金入れは凍結)、信託報酬1%なら結構頑張ってる部類かなと。もっともインデックス買ってれば済むので現在はインデックスに資金を振り向けてます。
— くまさん (@4156kumasan) 2019年5月26日
さわかみ投信の口コミ
さわかみファンドの
βは
20年を平均して年6%の成長を目指し
企業を長期的にみて
成長していく、グローバルに戦える、潰れるリスクがない&
個別を調査し長期的に持つべきでないリスクが発覚したら持株を減らす、または全部売り信託手数料1%で管理
と言う内容で
個別には相当の調査をしている
— Y=aX®︎ (@LTEcmc) 2020年2月16日
さわかみファンドのセミナーに参加してきました。
投資は儲ける手段ではなく、必要とされる会社を応援する手段。
僕が大学時代に証券会社を希望した初心を思い出させてもらえました^ ^ pic.twitter.com/iO7KncrieK— Mr.Naotoman@2020中小企業診断士合格 (@inoue7010) 2019年4月14日
「長期投資で個人投資家の資産形成と企業を応援して豊かな社会を作る」さわかみファンドから運用報告書が届きました。月10000円の積立は早いもので12年目、ファンド単価23400円のところ平均取得単価は15415円、投資元本133万円は評価額201万円と51%増、ドルコスト平均法の威力を感じます。 pic.twitter.com/qDrxBSYSqn
— やまだ/スマホで日経225投資家 (@yamada_to_225) 2019年9月29日
ひふみ投信、さわかみ投信を積み立てコツコツやっているのですが、アベノミクスのおかげで、順調に成長しています。運用者の藤野英人さん、澤上篤人さんの長期投資哲学に共鳴したのですが利益も着実に。こういう皆が幸せになる経済活動を、計算しながら改めて思う。資本主義の在るべき姿
— 石井孝明 (@ishiitakaaki) 2018年11月11日
401Kを損保ジャパンから、さわかみ投信に切り替えたのは今年の3月。損保ジャパンから今までの資産が移管されたのが今年の8月あたま。で、いまどうなってるのかを確認したら、資産が57万も増えていた。ひふみプラスと、さわかみファンドのパフォーマンスが8%を超えててかなりビックリ。
— Showon Sato (@SatoShowon) 2018年9月30日
日本株一本で勝負してきたさわかみファンドが米国株を組み入れたのが、個人的には衝撃でした。
— いえやす (@pi_ieyasu) 2018年6月1日
さわかみ投信のまとめ
- 割安銘柄に長期投資を行っている
- 月1万円から積立できる
- 投資対象は東証一部の大型株が中心
さわかみ投信は、国内最初の独立系投信会社で、純資産も最大規模を誇っています。
野村信託銀行によって資産の分別管理が行われていますので、万が一破産した時でもお金が戻ってくることは安心です。
ただ、さわかみファンドの最近のパフォーマンスは、配当込みTOPIX指数を若干下回っており、成績が安定しているとは言いづらい状況です。
せめて、配当込指数と同等の成績が残せていればまだ評価できるのですが、アクティブファンドである以上、指数を上回る成績を残さないと評価されることはありません。
救いと言えるのは、10年間ベースで見れば配当込指数を上回る成績を残せていますので、数十年スパンで運用するなら投資する価値はあるかと思います。
本ファンドは現在のところ、東証一部の大型株を中心に構成されていますので、ひふみ投信のように、指数を大幅に上回る成績は期待できないと思います。
ただその分リスクは抑えられていますので、10年以上の長い期間で安定した運用を行っていきたい方には、本ファンドに投資することを検討してみても良いかもしれませんね。

