メディアなどでiDeCoを扱うことが多くなったこともあり、加入者は150万人近くまで増加しています。
iDeCoには「元本変動型」と「元本確保型」の商品がありますが、加入者のほとんどは「元本確保型」を選択していることがわかっています。
このページでは元本確保型商品の一つである、定期預金について解説しています。
iDeCoって何?
iDeCo(個人型確定拠出年金)とは、簡潔に言うと自分で積立てて運用する年金制度のことです。
税制優遇が大きいことから、節税できる年金ともいわれています。
基本的には株や不動産に投資して運用益拡大を目指しますが、節税メリットだけでも最低15%~20%程度の所得控除を受けれます。
公的年金に対する不信感が強まる中、将来的な資産形成に最適な制度となります。
iDeCoの詳細については下記ページでお伝えしています。

iDeCoで定期預金を選ぶメリット
元本割れを防げる
iDeCoで定期預金を選択する最大のメリットは、投資元本割れを防ぐことになります。
定期預金は元本確保型の商品ですので、損失を被ることがありません。
さらに各定期預金で設定された利息も受け取ることができるので、僅かではありますが資産を増やしていくことが可能です。
現在iDeCo(個人型確定拠出年金)を利用している方の半数以上は、元本保証型の商品を選択しています。
低金利政策で定期預金の魅力が低い中でも、安全運用を求める方が多いことがわかります。
iDeCoは、50歳から始めても良いくらいです。
理由は
・引き出しまで10年間と比較的短い
・60歳までのライフイベント&収支の見通しが立てやすい
・所得高め→節税効果高め方針は
・上限額まで積立
・節税のみに集中
・アセットは定期預金などの安全資産中心50歳なら無理せずこれで十分かと。
— だいき世界旅FP@マラッカ (@sekaitabi_iwasa) 2019年11月21日
スイッチングで利益を確定できる
iDeCoの利点として、いつでも運用商品を切り替えられることになります。
「スイッチング」を利用すると、運用している商品を売却することが可能です。
売却した分ほかの商品を購入する必要があるのですが、切り替える商品を定期預金にすれば、それまでに得た利益を確保することができます。
上昇局面で一旦利益を確定したい場合や、安全運用に切り替えたい場合に活用してみましょう。
主な元本確保型のファンド
ファンド名 | 金利 | 取り扱い金融機関 |
---|---|---|
あおぞらDC定期(1年) | 0.02% | SBI証券、大和証券など |
みずほDC定期預金(1年) | 0.01% | マネックス証券、楽天証券、松井証券など |
イオン銀行iDeCo 定期預金 5年 | 0.05% | イオン銀行 |
第一のつみたて年金 | 0.05% | 第一生命 |
各金融機関で定期預金が用意されていますが、金利差はほぼありません。
SBI証券などで扱っている「あおぞらDC定期」がわずかに好金利となっています。
またネットバンクのイオン銀行は、5年満期で一番高い金利を得ることができます。
ただし気にするレベルの差ではないですので、長期預金でなければどれを選んでも問題ないでしょう。
iDeCoで定期預金を選ぶデメリット
手数料コストを気にする必要がある
iDeCoを利用するにあたって、各種手数料が発生することになります。
毎月掛かるのは「国民年金基金連合会手数料と事務委託先金融機関手数料」 、「運営管理手数料」があります。
運営管理手数料は金融機関によっては無料です。
ただ国民年金基金連合会手数料と事務委託先金融機関手数料は必ずかかる手数料であり、毎月最低でも167円支払う必要があります。
年間に換算すると2000円程度となり、定期預金の金利以上の負担になってしまいます。
実際は税制優遇があるため損失にはなりませんが、なるべく手数料が必要最低限の会社で行うことをおすすめします。
国民年金基金連合会に毎月のコストがかかるのはまだわかるが、信託銀行(事務委託先金融機関)にもコストがかかるのがあまり理解できない。
つみたてNISAだと口座管理手数料かからないしな。
— 小林亮平 / BANK ACADEMY (@ryoheifree) September 19, 2019
国内債券ではダメなのか?
iDeCoの定期預金は元本保証型の商品とお伝えしました。
では値動きが少なく元本保証に近いとされる「国内債券」ではだめなのでしょうか?
国内債券の年間リターン
年度 | リターン |
---|---|
2018年 | +0.1% |
2017年 | -0.8% |
2016年 | +2.2% |
2015年 | +0.1% |
2014年 | +3.4% |
2013年 | +1.0% |
2012年 | +0.6% |
2011年 | +0.8% |
2010年 | +0.9% |
2009年 | -0.6% |
国内債券は確かにローリスク&ローリターンの商品であり、安全資産の一つとも言われています。
しかし値動きが小さいといっても3%程度動くこともあり、必ず低リスク資産とはならない可能性があります。
絶対に元本割れをしたくないという場合は、国内債券ではなく定期預金で運用しましょう。
iDeCoの定期預金についての個人投資家の見解は?
iDeCoは等間隔の積立が王道だが
出来る時に利益を確保することも
重要なポイント。コツは定期預金へのスイッチング。
維持費>>金利なので
長期保有には向かないが
買付手数料や信託報酬が無い為
確保した利益を守る"金庫"になる。元本確保型だから成せる活用術だ。
— V.P.S_2018 (@vps_2018) 2019年11月4日
これ案外知らない人も多いと思うんだけど、
iDeCo始めとする確定拠出年金って、「元本確保型」の商品もあるからね。
会社によって取扱商品は違うけど、定期預金とか年金保険とか。
掛金の節税メリットを享受しながら、定期預金を積立てるって事もできるんだ。
注)会社によって無い場合もあり! pic.twitter.com/TWMcSufU5T
— オロゴン (@orogongon) 2018年10月8日
今日、たまたま20代の後輩とIdecoの話題になりましたが、彼は全額、定期預金で積立て、投資というよりは、節税目的で利用しています。
彼の趣味は競馬ですが、株や投資信託に投資するのは怖いそうです。
まだまだ、日本に投資が根付くには時間がかかりそうです。— かいまる (@leverage_toushi) 2019年4月23日
まとめ
iDeCoの定期預金についてですが、ノーリスクでイデコを積み立てて行きたい方に多く利用されています。
定期預金を選択したとしても税制優遇は受けれますので、通常の定期預金と比べて多大なメリットがあります。
もちろん株式を投資対象とする商品で、大きくリターンを狙っていく方が効率が良いかと思います。
ただ上昇相場で利益の確保をしたい、リスク資産を減らしてローリスクで運用したいという場合に、定期預金のような元本保証型の商品を活用することが大事になってきます。
そして暴落時に定期預金から株式商品等に切り替えることで、再度利益を狙っていくことが可能になります。
これを繰り返すことで、iDeCoの期待リターンをより大きくすることができるでしょう。
注意すべきは金融機関によって異なる手数料負担であり、余程の理由がなければ運営管理手数料無料の会社で行うことをおすすめします。